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氷山 食糧

おやじメモより

 まぼろし城 中積み船が満船にて帰郷後は珍氷山ばかりが見えるようになった
 こうなると最早二月上旬 大分寒さも増して来る

 前ページで日新丸と天洋丸がローグサイドで鯨肉や鯨油を移していましたが、背景にはこんな氷山がずらりと並んでいたのでしょう。 

おやじメモより

 ペンギン等も群れをなしている氷

きっと、こんな風景があったのでしょう

おやじメモより

 輝く氷

 眩しいほどの輝きなんでしょうね。中積船が去った後、南氷洋で見る氷山の輝きは、捕鯨船団員の心にはどう映っていたのでしょうか。
 この頃は氷山の影からグリンピースやシーシェパードが現れる事も無く、各国の捕鯨船団はそれぞれの母国事情を抱えて、南氷洋捕鯨オリンピックで戦っていました。

 右の図はよく見る肉の消費割合の図に、食料自給率と肉類輸入率と株価の変動を書き足したものです。

 消費割合だけを見て、日本人は鯨肉を食べなくなったのだから、捕鯨はもういらないという議論はいかがなものか?

 

昭和20年〜昭和35年(1945年~1960年 約15年間) 

戦後高度成長期

朝鮮戦争特需

 

昭和35年〜昭和50年(1960年~1975年 約15年間)

停滞期

 

昭和50年〜平成2年(1975年~1990年 約20年間)

バブル経済期

内需拡大

金融国際化

 

平成2年〜現在(1990年~現在 約20年間) 

長期低迷期

戦後高度成長期

停滞期

バブル経済期

長期低迷期

 USドル/円の為替レートです。貿易ですから各国とのレートが問題になるわけですが、参考の一部にはなるかもしれません。

 1ドル何円かという棒グラフです。棒グラフの推移が低いほど円が高く、高いほど円の価値が低いグラフです。

 1ドルを100円で買えたものが、200円も出さないと買えなくなることを「円が下がった」といいます。

 相対で円の価値が下がれば、相手側にとっては日本製品の値段が安くなるので(1ドルで100円分しか買えなかったのに200円分も買えちゃう)日本の輸出業が有利になり、上がれば輸入業が有利になりますよね(日本が外国製品を沢山買える)。

 さらに各国同士の関係が良くも悪くも影響してきます。 

バブル経済期

長期低迷期

 では、輸入されている肉類は、それぞれどこの国から購入していたのでしょうか。農林水産省のデータから折れ線グラフをつくってみました。

ブラジル→

 鶏肉は中国が多かったのに減ってしまいましたね。やはり食品偽造問題等が影響しているのでしょうか、その代わりにブラジルが数字を伸ばしています。取引相手を変えましたね。鳥インフルエンザも記憶に新しい問題です。

 豚肉の場合はアフリカ豚コレラ(ASF)の発生や豚流行性下痢(PED)ウイルスなどが世界の豚肉の流通に大きな影響を与えているようです。また、牛肉のBSE(牛海綿状脳症)問題が発生すると、穴埋めに取引されたのが豚肉のようですね。

牛肉輸入表

米国でBSE発生。

同国からの牛肉・

牛肉製品の輸入が

停止された。

 牛肉の場合はBSE問題の時に、大手牛丼チェーン店が軒並み影響を受けたので身近に感じられるのではないでしょうか。牛丼屋さんで親子丼を食べるようになったのもこの頃ですよね。

 牛タンで有名な仙台では、そもそもGHQが食べなかった米牛のタンを美味しく食べられるようにしたのが歴史の始まりですから、米牛が輸入停止となると「伝統的な仙台牛タン」が途絶えてしまうという危機的状況に追い込まれました。そこで、やむなく、価格的にも安いオーストラリア産に切り替えるお店が現れます(米牛に拘る店もあり)。

 BES問題では国内の有名ブランド牛も打撃を受け、肉質等級5を誇っていた松阪牛や飛騨牛でさえ、肉質等級を4以上にブランド基準を下げてしまいます。海外にも名が通った神戸ビーフでも、BMS値No.7以上をNo.6以上(肉質等級4)に下げてしまいました。最後まで肉質等級5のみにこだわったブランド牛は、仙台牛だけとなりました。おそらく他のブランド牛と比べて、あまり有名ではなかったことが良かったのかもしれません。

 戦後復興が進むと伝統的な仙台牛タンだけでなく、徐々に地元の仙台牛や仙台黒毛和牛が食べられるようになります。

さらっと和牛について

 平安時代初期に編纂された続日本紀に「耕運、輓運、食用に適す」と紹介されている但馬牛が全国的に価値を高めたのは、寛政9年(1797年)、兵庫県に生まれた前田周助が小代の谷で優れたメスの血統集団「周助蔓(しゅうすけづる)」を形成した功績によると云われています。

 諸説あるものの、明治時代に入ると神戸や横浜村(現横浜市)の外国人居留地に住む外国人たちが、神戸の牛肉が美味しいと噂するようになりました。これが但馬牛(たじまうし)の牛肉が神戸ビーフとして注目を集めるきっかけとなったのです。

 明治31年(1898年)には牛籍簿で血統の管理が厳しく行われるようになり、明治44年(1911年)以降は外国種の血統の入った牛が排除され、他地域の品種との交配も行わず、血統の純

化、改良が進められます。その結果、蔓(つる)と呼ばれる系統がつくられ、「あつた蔓」「ふき蔓」「よし蔓」の3つの代表的な蔓牛がつくられました。

 現在の但馬牛はすべて、兵庫県美方郡香美町小代区で生まれ育った名牛「田尻」号の子孫です。社団法人全国和牛登録協会の調べによると、2012年2月現在、全国の黒毛和牛の繁殖メス牛のうち、99.9%が「田尻」号の子孫です。但馬牛(たじまうし)からとれる牛肉は資質・肉質が良いため、但馬牛(たじまうし)は松阪牛(三重県)や近江牛(滋賀県)の素牛となっています。また、飛騨牛(岐阜県)、佐賀牛(佐賀県)、東北の前沢牛(岩手県)、仙台牛(宮城県)などのように、但馬牛の血統を入れることで牛の品種改良が行われていることも多いようです。

 さて、話を捕鯨に戻しましょう。

 鶏肉ダントツのブラジル、豚肉トップのアメリカ、牛肉トップのオーストラリアは、三国とも反捕鯨国です。

 ブラジルはデータがないのでわかりませんが、アメリカとオーストラリアは食糧輸出国です。

 農林水産省世界の食料自給率から赤:アメリカ青:オーストラリア黄:日本で棒グラフを作ってみました。

 よく外国と交渉するには軍事力が大事だなんていいますが、軍事力を背景にした交渉とはなんでしょう。恐喝?

 大戦後、どこの国でも食料自給率を戻すために必死でしたよね。残念なことに日本は逆の道を辿り、ついに40%を切ってしまいました。超単純計算では、日本に食糧が届かなくなると社会は餓鬼の世界へ落ち、10人に6人が餓死することになります。これでは相手国へNOと言えなくなりますよね。アメリカの干ばつなどのように、世界のどこかで異常気象による不作や病気が流行れば、日本はたちまち追い込まれてしまいます。食糧的には自立していない国といえそうです。

 どこの国にも個人的にはいい人も沢山いると思いますが、単位が「国」になると途端に阿呆なことをしますよね。

 アメリカとロシアは、現在(2015年)でもIWCの管理対象であるホッキョククジラ(アラスカ・チュクチ)とコクジラ(ワシントン・チュクチ)をろくに調査もせず、絶滅が心配されるほど捕り続けています。二国は捕鯨国でありながら、かわいそうだから捕鯨反対って、これでは二重人格ですよね。

 オーストラリアはご存知の通り、アイスランドやノルウェーの捕鯨船を沈没させたアメリカのシーシェパードに協力し続けた国です。ハリウッドの俳優や有名ミュージシャンなどが巨額な援助をしていましたね。2010年5月31日に「日本は商業捕鯨モラトリアム(一時停止)を順守していない。」を理由に日本を国際司法裁判所に提訴した国もオーストラリアでした。

 1993年に何もしないIWCを脱会し、商業捕鯨を公式に再開したノルウェーには何もせず、IWCのために調査捕鯨を行っていた日本がオーストラリアに訴えられ、2014年に日本が負けてしまいました。食べ物の恨みは怖いものです。

 オーストラリアといえばカンガルー肉(ルーミート)が有名です。大口顧客だったロシアが2008年に肉質の悪さから取引を縮小し、2009年には大腸菌群などを理由に大幅に輸入を激減させました。そのことでカンガルー肉価格は過去最高水準の1kgあたり1.3オーストラリア・ドルだったものが、70セントにまで暴落し、いくつかの工場が閉鎖に追い込まれます。オーストラリア側は政治的な力が働いたのではないかというが、そもそもカンガルーは家畜ではないため、肉質の保証は難しいのです(近年家畜化もすすめてはいるもののコスト面で合わない)。

 日本では主に加工肉として輸入されていました。しかし、食品表示が義務付けられると、子供向け商品に「カンガルー」とは表示できないという理由から業者が自粛したようです。近年ではルーミートという呼び方で、本場のカンガルー肉を扱うお店が増えているようですが、まだ少量です。

 食料自給率が200%から400%になるオーストラリアとしては、海外に売って外貨を稼ぎたいところです。そこでオーストラリア政府は、ロシアに代わる新たな市場として「四足で食べないのはテーブルだけ、空飛ぶもので食べないのは飛行機だけ」という中国に目をつけました。2010年の上海国際博覧会を利用して普及を図ろうとしていましたが、中国政府は「検討中」を継続するだけで取引には至っていません。

 一方EUでも、動物保護団体「アニマル・リベレーション(Animal Liberation, 動物解放)」に委託してカンガルー肉の安全性などについて調査を行いました。その結果、衛生面に問題があると報告を受けます。同団体が提出した報告書『闇の中での銃撃(A Shot in the Dark)』では、大腸菌やサルモネラ菌が検出されたとしている。夜間には気温が摂氏30度になるような車の荷台に7-8時間も放置されたり、管理不十分な冷蔵庫に長期間保存されたりと、現状は衛生的に問題があるとしている。そして、食肉加工には高い衛生基準が要求されるべきもので、野外でのカンガルーの解体が基準を充たすことは不可能だと結論付けている。

 肉質の悪さをロシアに言われた時、相手のせいにする様な人達ですから、その後も何も変わっていない様です。

 これを受けてEUでも、欧州議会でカンガルー肉の貿易規制法の制定を検討しているようです。

 牛肉に関しては新たな動きがあり、中国がオーストラリア牛を輸入し始めました。その分、日本での価格が上昇中です。中国では食べる前に自分で肉質を確認できる日本のしゃぶしゃぶや、すき焼きといった鍋スタイルが富裕層に受けているらしいです。 

 

              

 

 

 

肉類/くじら/肉、赤肉、生   

肉類/くじら/うねす、生   

肉類/くじら/本革、生

肉類/くじら/さらしくじら

 

[輸入牛肉]かた/脂身つき、生

[輸入牛肉]かた/皮下脂身なし、生

[輸入牛肉]かた/赤肉、生

[輸入牛肉]かた/脂身、生

[輸入牛肉]かたロース/脂身つき、生

[輸入牛肉]かたロース/皮下脂身なし、生

[輸入牛肉]リブロース/赤肉、生

[輸入牛肉]リブロース/脂身、生

[輸入牛肉]サーロイン/皮下脂身なし、

[輸入牛肉]サーロイン/赤肉、生

[輸入牛肉]ばら/赤肉、生

[輸入牛肉]もも/赤肉、生

[輸入牛肉]もも/脂身、生

[輸入牛肉]ランプ/赤肉、生

[輸入牛肉]ヒレ/赤肉、生

 

 

いのぶた/肉、脂身つき、生

ぶた/[大型種肉]/かた/赤肉、生

ぶた/[大型種肉]/かた/脂身、生

ぶた/[大型種肉]/かたロース/赤肉、生

ぶた/[大型種肉]/かたロース/脂身、生

ぶた/[大型種肉]/ロース/脂身つき、焼き

ぶた/[大型種肉]/ロース/赤肉、生

ぶた/[大型種肉]/ロース/脂身、生

ぶた/[大型種肉]/ばら/脂身つき、生

ぶた/[大型種肉]/もも/赤肉、生

ぶた/[大型種肉]/もも/脂身、生

ぶた/[大型種肉]/ヒレ/赤肉、生

 

にわとり/[若鶏肉]/手羽/皮つき、生

にわとり/[若鶏肉]/むね/皮つき、生

にわとり/[若鶏肉]/むね/皮なし、生

にわとり/[若鶏肉]/もも/皮つき、生

にわとり/[若鶏肉]/もも/皮つき、焼き

にわとり/[若鶏肉]/もも/皮なし、生

にわとり/[若鶏肉]/もも/皮なし、焼き

にわとり/[若鶏肉]/ささ身/生

にわとり/[若鶏肉]/ささ身/焼き

 

 

オーストラリア

0.4

31.4

68.8

0.9

 

10.6

7.8

4.6

60.5

17.4

17.1

8.9

72.5

16.5

4.4

32.9

4.6

66.1

3.0

4.8

 

 

24.1

3.8

72.4

7.8

70.7

22.7

5.6

76.3

34.6

3.6

67.6

1.9

 

14.6

11.6

1.5

14.0

13.2

3.9

4.4

0.8

1.3

106

376

689

31

 

180

157

130

599

240

237

174

706

238

136

371

140

650

121

133

 

 

304

125

704

157

688

328

150

740

386

128

664

115

 

211

191

108

200

229

116

149

105

127

24.1

18.8

9.7

5.3

 

19.0

19.6

20.4

7.1

17.9

18.0

21.1

5.6

19.1

22.0

14.4

22.5

6.5

21.6

20.5

 

 

18.1

20.9

5.3

19.7

5.4

26.7

22.7

5.1

14.2

22.1

6.5

22.8

 

17.5

19.5

22.3

16.2

24.9

18.8

25.4

23.0

27.3

38

190

120

16

 

59

59

59

65

69

69

64

68

57

55

67

66

77

60

62

 

 

66

64

68

68

73

76

61

62

70

66

79

64

 

120

79

70

98

140

92

120

67

76

 

7

130

130

8

 

7

5

4

30

10

10

7

27

8

4

24

3

35

4

4

 

 

11

3

16

4

16

2

4

15

10

3

13

2

 

59

32

8

39

44

18

14

5

4

 

0.06

0.11

0.11

0

 

0.08

0.08

0.09

0.03

0.07

0.07

0.09

0.01

0.06

0.06

0.05

0.10

0.02

0.11

0.10

 

 

0.62

0.75

0.20

0.72

0.23

0.90

0.80

0.22

0.54

0.96

0.34

0.98

 

0.04

0.07

0.08

0.07

0.11

0.08

0.10

0.09

0.10

2.0

0.7

0.4

0

 

2.2

2.3

2.4

0.5

1.8

1.8

1.4

0.3

0.7

0.8

1.3

1.7

0.4

2.3

2.0

 

 

0.7

0.4

0.5

0.4

0.5

0.5

0.3

0.6

0.4

0.3

0.5

0.3

 

0.3

0.2

0.2

0.4

0.4

0.4

0.5

0.1

0.2

脂質

(g)

エネルギー

(kcal)

タンパク質

(g)

コレステ

ロール

( mg )

ビタミンA

(μg)

ビタミンB1

( mg )

ビタミンB12

(μg)

ビタミンB12

(μg)

ビタミンB1

( mg )

ビタミンA

(μg)

コレステ

ロール

( mg )

タンパク質

(g)

エネルギー

(kcal)

脂質

(g)

鯨に多く含まれる特有の成分アミノ酸物質「バレニン」の秘密

 バレニンは、1962年にヒゲクジラの筋肉から初めて同定。 

 1976年には、マッコウクジラ、スジイルカ、ヒキガエル、ホタテガイの筋肉中に確認された。

 2009年までに、マッコウクジラの筋肉にはバレニンはそれほど含まれていない(100g中に数mg)ものの、ミンククジラ、イワシクジラ、クロミンククジラ、ナガスクジラ、ニタリクジラの筋肉には多量に含まれていること(100g中に千数百mg)がわかった。

 

 多くのくじらは豊富な動物性プランクトンや底凄生物を捕食するために約半年を冷たい南氷洋で過ごします。ここで十分栄養を蓄えたら、繁殖のために暖かい海を目指して数千キロの旅が始まります。この大回遊の間、シロナガスクジラは蓄えた体脂肪のみで泳ぎ、ほとんど摂食はおこなわれないことが知られています。基本的には他のヒゲクジラ亜目の鯨もほとんど摂食しません。また、この回遊で赤道を越えることはまずないと云われ、ホッキョククジラの回遊は小規模で北極圏内で行われています。

 この大回遊の間は、ほとんど餌を食べずに出産し、半年も断食状態で子育てをしながら数千キロも不眠で泳ぎ続けます。この驚異的なパワーが鯨の特有成分「バレニン」ではないかと考えられています(南半球の温帯域のみで生息しているニタリクジラとコセミクジラは回遊しない)。大回遊を行う理由としては一説によると、仔鯨の脂皮は薄く冷水域では耐えられないからだそうです。

 ミンク鯨で50歳、シロナガス鯨は120歳まで生きるとされ、しかも死ぬまで子供を産み、生殖能力に老化がありません。マウスの実験では、疲労回復効果のあることがわかっており、鯨肉パワーの秘密と考えられている「バレニン」は、注目すべき栄養源として、大きな期待が寄せられています。

鯨肉 輸入牛肉 豚肉 鶏肉 成分表(100g当りの実測値)

鯨肉100グラム当たりのバレニン含有量

              種別    mg/100g

マッコウクジラ(ハクジラ) 背筋        3

マゴンドウクジラ(ハクジラ)背筋      553

ナガスクジラ(ヒゲクジラ) 背筋      1,466

              赤身      1,003

ミンククジラ(ヒゲクジラ) 赤身      1,262

              背筋      1,874

イワシクジラ(ヒゲクジラ) 赤身      1,286

ニタリクジラ(ヒゲクジラ) 筋肉   1,098.8±133.4
 

検体100グラム当たりのバレニン含有量

            種別  mg/100g

    ウナギ(魚類) 普通筋    4

     ヘビ(爬虫類)筋肉  48 - 312

   ニワトリ(鳥類) 筋肉      - 5

     ブタ(哺乳類)筋肉    - 48

     シカ(哺乳類)筋肉    - 94

ウシ、バイソン(哺乳類)筋肉      - 2

成分表

 南極へ行くと風邪をひかないとよく聞きますよね。南極の寒さではウィルス自体が生きられないとか。もちろん人間も生きられませんが。

 鯨肉は南極のヒゲ鯨が最も綺麗で安全だと言われます。海洋汚染で汚されたところで餌を食べないことがその理由でしょう。

 「鯨由来食品のPCB・水銀の汚染実態調査結果について」平成15年1月16日厚生労働省食品保健部)を読むと、やはり海は北半球よりも南半球、南氷洋が断然綺麗なようです。

1 汚染実態調査の結果

(1)一般市場に流通している鯨由来食品の大半(50%以上)を占める南極海ミンククジラのPCB・水銀濃度は低く、

(2)汚染濃度は鯨の種類や部位により大きく異なるが、ハクジラ類(ツチクジラ、イシイルカ等)の脂皮、肝臓等には濃度の高いものがあった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 海を戦争で汚し、原爆実験で汚し、ダイオキシンで汚し

(日本が世界一位)、原発事故で汚し、人類って、まだま

だ愚かですね。

厚生労働省行政情報 によると(鯨は遠洋沖合魚介類(可食部) です

2 暫定的規制値
食品中に残留するPCBの暫定的規制値は次のとおりとする。
 魚介類
  遠洋沖合魚介類(可食部)                   0.5ppm
  内海内湾(内水面を含む。)魚介類(可食部)           3ppm
 牛 乳(全乳中)                        0.1ppm
 乳製品(全量中)                        1ppm
 育児用粉乳(全量中)                      0.2ppm
 肉 類(全量中)                        0.5ppm
 卵 類(全量中)                        0.2ppm
 容器包装                           5ppm

 様々な背景がある中、全世界で83種いる鯨類の中で、IWCが管理対象としているのは大型鯨類計13種だけなのに

もかかわらず、世論はすべての鯨類を対象にして妄想の中を暴走していますよね。人種差別と同じです。

 

IWCが管理している鯨類
           科     和名

ヒゲクジラ  ナガスクジラ科 シロナガスクジラ、ナガスクジラ、イワシクジラ、ニタリクジラ、ミンククジラ、ザトウクジラ

        コククジラ科 コククジラ

        セミクジラ科 ホッキョククジラ、セミクジラ

       コセミクジラ科 コセミクジラ

ハクジラ  マッコウクジラ科 マッコウクジラ

      アカボウクジラ科 ミナミトックリクジラ、キタトックリクジラ

 という事になっていますが、最早IWCは何の管理もせず、定例会議も不定期になりました。

 消費割合だけを見て、日本人は鯨肉を食べなくなったのだから捕鯨はもういらないという議論はいかがなものか?

氷山 ペンギン城 はくや

日新丸と天洋丸のローグサイド

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